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Ⅰ.研究会等の開催 - 足球365比分_365体育投注-直播*官网3年度

◆ 定例研究会
第1回定例研究会
日時 2021年10月13日(水)
10時45分~12時15分
ZOOMによる【オンライン】方式
 2021年10月13日(水)に、外部特別講師として市川紀子氏(駿河台大学経済経営学部教授)をお迎えして定例研究会が実施された。
市川氏は駿河台大学総合研究所で採択された研究プロジェクト【地域研究部門】の代表であり、「埼玉県北西部?南西部地域における地域創生のための会計の研究」に取り組まれている。今回の研究会には、プロジェクトメンバーの小野正芳氏(千葉経済大学教授)、丸山佳久氏(中央大学教授)、吉田智也氏(中央大学准教授)にもご参加いただいた。
 研究会では、「地域創生のための会計の研究-メソ会計の視点からみるSDGsと地域創生におけるファンドの可能性」をテーマに報告が行われた。そこでは、「メソ会計」と「SDGsと会計との連携」という2つの重要な考え方が示された。
 「メソ会計」とは会計単位やエンティティに係る考え方であり、特定の地域や産業を扱う会計である。企業(ミクロ会計)や国(マクロ会計)の中間の考え方がメソ会計であり、例えば水系を会計単位として捉えるものである。報告では、形式的な区分を超えて活動を進めていくためには、「メソ会計」の視点が必要であることが、理論的な面だけでなく、先行事例の実践的な面からも提示された。
 また、「SDGsと会計との連携」という視点から、現代的課題であるSDGsと地域創生に対する会計の可能性として、具体的な森林の信託におけるファンドの取り組みが報告された。そこでは、成功している事例の分析だけでなく、その取り組みの困難性も示された。
 研究会には所員10名が参加し、市川氏の報告に多くの質問がなされた。プロジェクトメンバーの先生からも適時説明をいただき、大変活発な研究会となった。「メソ会計」という考え方は、広がりつつある会計の役割をテーマごとにまとめる重要なコンセプトであり、今後、大規模プロジェクトへの適用が期待されるであろう。会計という立場から社会、特に地域や地域住民にどのような貢献ができるのかを深く考える大変良い機会となった。(国田)
報告 市川紀子氏(駿河台大学経済経営学部教授?地域創生会計研究会代表)(外部特別講師)
テーマ 地域創生のための会計の研究
-メソ会計の視点からみるSDGsと地域創生におけるファンドの可能性-
第2回定例研究会
日時 2022年1月11日(水)
13時00分~13時50分
ZOOMによる【オンライン】方式
 2022年1月11日(火)に、岩田弘尚所員(経営学部教授)による第2回定例研究会が経営研究所との共催という形で実施された。テーマは「リヨンにおける産業クラスターの現状」であり、岩田所員のフランスでの在外研究の成果の中間報告であった。本報告では、フランスの産業クラスター政策であるP?les de Compétitivité(競争力拠点)が中小企業のイノベーションを促進するエコシステムであることが説明され、リヨンにおけるヘルスケアの産業クラスターであるLYONBIOPOLEの事例が紹介された。そして、フランス政府と地方自治体が結ぶパフォーマンス契約(contrat de performance)に基づく戦略の実行と評価の仕組みが同国の産業クラスターの成功要因の一つであることが示された。なお、会計学研究所と経営学研究所から約30名の所員が参加した。(国田)
報告 岩田弘尚所員(専修大学経営学部教授)
テーマ リオンにおける産業クラスターの現状
第3回定例研究会
日時 2022年2月22日(火)
11時00分~12時15分
ZOOMによる【オンライン】方式
 2022年2月22日(火)に、秋山盛外部講師(早稲田大学商学学術院産業経営研究所招聘研究員)による第3回定例研究会が実施された。「管理会計の視点からみた金融機関の動向に対する考察-アンバンドリング理論を手がかりに-」と題し、低収益で悩む金融機関での生産性向上を目指すための業務集約化の方策として、まずはわが国の金融機関における最近の具体的な事例や試算を交えながら、Hagel III and Singer(1999)が唱えるアンバンドリング理論を前提としたコスト削減の方向性が説明された。アンバンドリング理論は、経済的条件で対立する3つの業務(顧客関係業務、製品イノベーション業務、インフラ業務)を従来型企業が抱えている点に着目したものであり、高度に専門化した競合企業が出現した段階では、生き残るためにどれか1つの業務に絞る動きが必要で、その結果アンバンドリング(機能分解)およびリバンドリングが進むことで、同業どうしによる水平統合が今後ますます起こるということであった。さらに、こうしたアンバンドリング理論と、証券化業務を機に金融機関の内部業務を性質によって分解する考え方である金融アンバンドリング、及び管理会計の先行研究が存在するシェアサービスの関係での整理にもとづき、金融分野のリバンドリングとシェアードサービスの発生過程との類似性が提示されるとともに、最近の金融機関の動向について、これらの議論を踏まえた生産性の向上の道筋が示されたうえで、新たな地銀アライアンスにて差別化を生み出す成長戦略の方向性に関しても考察が行われた。なお、13名の所員が参加し、質疑応答が行われた。(国田)
報告 秋山盛氏(早稲田大学商学学術院産業経営研究所招聘研究員)
テーマ 管理会計の視点からみた金融機関の動向に対する考察
-アンバンドリング理論を手がかりに-
◆ 公開講演会
第1回公開講演会
日時 2021年11月16日(火)
10時45分~12時15分
ZOOMによる【オンライン】公開講演会(神田キャンパスよりライブ配信)
 会計学の第一人者を講師に招いて開催される会計学研究所主催の公開講演会が、2021年11月16日(火)にZOOMによる【オンライン】で開催された。今回は法政大学キャリアデザイン学部教授である中野貴之先生が、商学部や経営学部の学生をはじめ、大学院生や教員など約250名に、「ディスクロージャー制度の意義と変容-戦後日本における誕生と直面する課題-」と題して講演された。
 会計制度を支える重要な柱のひとつであるディスクロージャー制度の生成の背景から、現在直面している問題、そして未来へ展望が、具体的な事例やデータなどを交えながら説明された。特にサステナビリティ情報における保証の範囲や会計士?ビジネスパーソン?研究者の役割など、これからを担う学生たちに対する具体的な論点が提示された。情報の非対称性やレモンの市場についての個人的な経験談は学生にとって最良の学びとなった。そして、「会計とキャリア」に関するコラムは、先賢の会計学者の先生方のキャリアの話を通じて、学生それぞれが自分の将来を考える大変良い機会となった。(国田)
報告 中野貴之氏
(法政大学キャリアデザイン学部教授?金融庁金融審議会ディスクロージャーワーキング?グループ専門委員)
テーマ ディスクロージャー制度の意義と変容-戦後日本における誕生と直面する課題-
第2回公開講演会
日時 2021年12月17日(金)
10時45分~12時15分
ZOOMによる【オンライン】公開講演会(神田キャンパスよりライブ配信)
 会計学の第一人者を講師に招いて開催される会計学研究所主催の2021年度第2回目の公開講演会が、2021年12月17日(金)にZOOMによる【オンライン】で開催された。今回は早稲田大学商学学術院教授である奥村雅史先生が、商学部や経営学部の学生をはじめ、大学院生や教員など約200名に、「デジタライゼーションと企業会計の進展-拡がる会計人の役割-」と題して講演された。
 「情報技術の進展によって、会計が自動化されると企業の会計担当者の仕事はなくなるのか」という疑問をベースに、企業の意識調査データやデジタル企業の株価データ、さらにガゼルとライオン喩えや個人的な経験談を交えながら、情報化と会計の関係の過去と現在について説明された。特に、従来の会計からデジタライゼーションにおける会計へのシフトでは、リアルタイムの財務予測や予算管理などのすぐ先にある未来についても具体的なケースを挙げながら示された。また、Z世代のお話では、参加学生に対して、これからのビジネス社会のメインプレーヤーとしての自覚と大きなエールを語られた。学生からの反響がとても大きな講演会となった。(国田)
報告 奥村雅史氏
(早稲田大学商学学術院教授?同大学院商学研究科長 ,日本経済会計学会副会長?日本会計研究学会理事)
テーマ デジタライゼーションと企業会計の進展-拡がる会計人の役割-

II.共同研究

テーマ      代表者 研究員
ニューノーマル時代の管理会計 新規
谷守正行 建部宏明?西居豪
企業経営と会計制度
新規
柳裕治 佐藤文雄?宮川宏?広川裕一(柳ゼミ博士後期課程)
管理会計の新たな潮流
新規
伊藤和憲 青木章通?岩田弘尚?大柳康司
財務報告の拡大と変化 新規
奥西康宏 成岡浩一?内野里美?金鐘勲
簿記検定試験の新たな展開と教育方法の研究 新規
国田清志 石原裕也?櫻井康弘
財務会計研究の深化と課題
継続
松本徹
椛田龍三?菱山淳?廣瀬哲雄(椛田ゼミ博士後期課程)?川津大樹(椛田ゼミ博士後期課程)