2023.02.08 Wed
ONLINETOPICS
人間科学部社会学科 代表3人が卒業論文を発表
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同学科では16のゼミごとに代表論文を選び、その中からさらに「文化?システム系」「生活?福祉系」「地域?エリアスタディーズ系」の3分野で代表論文を選出している。今年度は、▽大塚彩音さん「サービス業から男性が遠ざかることへの一考察」=村上彩佳ゼミ▽半沢歩さん「子どもの貧困と『心のよりどころ』」=永野由紀子ゼミ▽藏座龍丸さん「国道の記憶と表象」=菱山宏輔ゼミの3論文が選ばれた。
サービスを直接提供する職業?職種に女性が多いことに着目した大塚さんは、子ども向け写真スタジオの社員と保育士の就業環境などを比較?検証し、その要因を探った。「就業者の多くが女性」「子ども相手の仕事」という共通点を持つ両者には、女性を惹きつけ男性を遠ざける特有の構造があると指摘し、「ジェンダーステレオタイプを解消することで、性別にとらわれず自由に職業を選び活躍できる社会の構築につながる」と提起した。
サービスを直接提供する職業?職種に女性が多いことに着目した大塚さんは、子ども向け写真スタジオの社員と保育士の就業環境などを比較?検証し、その要因を探った。「就業者の多くが女性」「子ども相手の仕事」という共通点を持つ両者には、女性を惹きつけ男性を遠ざける特有の構造があると指摘し、「ジェンダーステレオタイプを解消することで、性別にとらわれず自由に職業を選び活躍できる社会の構築につながる」と提起した。
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半沢さんは、子どもの貧困と「心のよりどころ」について考察した。事例として取り上げたのは、自身の祖父母がかつて運営していたファミリー?グループホーム。インタビューを通じて、受け入れる側?受け入れられる側双方の課題や実情を明らかにしたうえで、「『心のよりどころ』となる居場所をつくるためには、子どもが抱える問題を、大人が自分事としてとらえ、見守り、社会全体で育てていく意識や仕組みが必要だ」と論じた。
藏座さんの論文の副題は「国道16号線のエスノグラフィー」で、首都圏郊外を環状に結ぶ国道16号線を、民俗学?文化人類学的手法で研究した。実際に車を走らせての観察調査に加えて、現地で30人以上にインタビューを実施。国道16号線にまつわる私的な記憶や経験を丹念に掘り起こし、「多くの人が住み、行き交うなかで非場所は場所化されていく」過程を明らかにした。
これから卒業論文執筆に臨む後輩たちに対して3人は、「計画的に進めることが大事。4年次の夏休みまでにある程度形にできれば後が楽になる」(大塚さん)、「文献調査と併せてインタビュー調査も行うことで、論文に重みとオリジナリティーが生まれる」(半沢さん)、「執筆中は苦労や困難も多いと思うが、楽しみながら乗り越えてほしい。その経験は必ず糧になる」(藏座さん)とアドバイスを送った。
これから卒業論文執筆に臨む後輩たちに対して3人は、「計画的に進めることが大事。4年次の夏休みまでにある程度形にできれば後が楽になる」(大塚さん)、「文献調査と併せてインタビュー調査も行うことで、論文に重みとオリジナリティーが生まれる」(半沢さん)、「執筆中は苦労や困難も多いと思うが、楽しみながら乗り越えてほしい。その経験は必ず糧になる」(藏座さん)とアドバイスを送った。
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