2022.03.01 Tue
ONLINETOPICS
文学部と国際コミュニケーション学部の日本語学科
クロアチアの学生たちと共同研究
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文学部と国際コミュニケーション学部の日本語学科の学生が、クロアチアのユライ?ドブリラ大学プーラ(プーラ大学)で日本語?日本文化を学ぶ大学院生たちと、共同研究を実施した。
今回の共同研究は、プーラ大学人文学部アジア研究科の授業に、日本語学科の学生が合流する形で行われた。日本語学科から9人、プーラ大学から8人の学生が参加。2021年11月にオンラインで初顔合わせをした後、五つのチームに分かれ、3カ月にわたって研究活動を行った。
各チームが選んだ研究テーマは、「日本語の語源」「日本語のオノマトペとその教育」「江戸時代の漂流民と露日辞典」「日本語の笑いを表す表現」「日本人と宗教」と多彩な内容。9000キロ以上も離れた国に住む学生たちが、お互いに文献を調べ、アンケート調査を実施し、オンラインで議論を重ねた。
2月6日にオンラインで開催された最終発表会では、各チームが発表スライドを使って研究成果を披露。「オノマトペ」チームは、クロアチアで日本語を学ぶ大学生にアンケートを実施し、日本語母語話者に比べてオノマトペがほとんど使われていないことを確認した。「日露辞典」チームは、18世紀の漂流民ゴンザがロシアのサンクトペテルブルクまで行き着き、そこで著した『新スラヴ?日本語辞典』について解説した。
「笑い表現」チームは、日本語?クロアチア母語話者がそれぞれ自分の言語でどのように笑いを書いて表現するか調査。日本語では「(笑)」「www」などの表現を場面や相手によって使い分けていること、クロアチア語では「Hahaha」や絵文字を使い、特に親しい相手だと表現のバリエーションが増えることなどを報告した。
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語源を調査した相澤春花さん(文3)は、「文化も言葉も異なる他者と一つの事を考えながら進めるのは、とても良い経験だった」とにこやか。また、日本人の宗教について調査した橋本梨央さん(文3)は、「やってみなければ得られなかったフィードバックをたくさん得た」と語る。プーラ大学のドーラ?プラニニッチさんは、「まるで日本の大学に少しだけ通ったような雰囲気だった」と感想を述べた。
プーラ大学の教員、イレーナ?スルダノヴィッチ氏は、「学生たちの研究成果を見ると、本科目が最初に想定していた目標を大きく超えたと言える」と評価。専修大学側の窓口となった丸山岳彦教授は「時間?空間?言語の壁を越え、立派な研究成果を上げた経験を誇りにしてほしい」と総括した。