ゼミを探す

一覧に戻る

文学?文化の『形』を読む[担当:ハーン 小路 恭子]

ゼミナール名称 文学?文化の『形』を読む
研究テーマ このゼミナールでは、文学作品や映画、TVドラマ、ミュージックビデオといった文化的テクスト(担当教員の専門に沿って、アメリカのものが中心になります)を対象として、とりわけその形(ジャンルや形式、方法論や繰り返し現れる主題系など)に注意を払いながら考察します。
つまり、テクストが何を描いているかだけではなく、その内容がどのように表現されているかについて考えます。ある文化的テクストが有する特定の形式的特徴、さらに、その形式が作品の主題や歴史、社会背景とどのようにかかわり、人種、ジェンダー、階級など、さまざまなアイデンティティが交差するなかで生まれる複合的な関係性、対立、不和、差別、格差やその解消を表現しているのか、文化的創作物がその主題や形式においてどのように社会的な出来事に応答したり抵抗したりしているか、といったところまで考察できるようになるのが目標です。
ゼミナール受講者は授業を通してテクストの「形」を読解する力とテクストに対する批評的分析力を身に着けてもらい、授業での読解やディスカッションを通して実践的に文学?文化批評の方法を学んでいくほか、卒業研究に必要な基礎的なリサーチの方法、アカデミックなペーパーの書き方、リサーチ内容のプレゼンテーションの仕方なども学習します。
ゼミナール所属 国際コミュニケーション学部 異文化コミュニケーション学科
学習内容 3年次には卒業研究を行うための基本的な技術を身に着けることをめざします。アカデミックライティングやプレゼンテーションの方法について、過去の授業で学習してきたことを確認しながら、より規模の大きい研究プロジェクトを行うための基礎的な力を養います。
さらに、学習したことを実践的にアウトプットしていく練習をします。さまざまな文学?文化のテクスト(映像作品、音楽、美術など)や批評を題材に、テクストの「形」に注意を払いながらテクストを読解していきます。1人1回以上授業内での発表を担当し、対象テクストの要約、重要なポイントの読解、ディスカッション?クエスチョンからなるレジュメを作成してもらいます。授業内での発表とディスカッションを通して、テクストを正確に理解し、批評的に分析する力を身に着けていきます。
4年次には、卒業研究への取り組みがゼミナールの中心的活動になります。各学生の興味に応じたテーマやテクストを選んでもらい、リサーチを元にそれぞれの学生が研究プロジェクトを組み立てていきます。授業の中で研究について報告し、教員や他の学生からのフィードバックを参考にしながら研究を発展させていくので、最終年度では学生の自主的な学習が要になります。
所属学生の人数3年生4人、4年生9人
開講日時など金曜5、6限
卒業論文?卒業研究 4年次の最初までに卒業研究のテーマを決定してもらいます。卒業研究の形式は基本的には卒業論文としますが、学部のガイドラインに沿ったその他の形式(学術発表や作品制作)も場合によっては検討可能とします。卒業論文の使用言語は日本語とし、英語で書きたい場合は要相談とします。
教員紹介 ミシシッピー大学大学院博士課程修了(English PhD.)。専門分野は20世紀以降のアメリカ文学?文化で、小説やポップカルチャーにおける危機意識と情動のはたらきに関心を持つ。単著に『アメリカン?クライシス 危機の時代の物語のかたち』(松柏社、2023年3月刊行予定)。訳書にレベッカ?ソルニット『説教したがる男たち』(左右社)、レベッカ?ソルニット『オーウェルの薔薇』(共訳、岩波書店)。

ハーン 小路 恭子[研究者情報データベースへ]

[2023年2月掲載]