日本語学?国語教育[担当:山下 直]
ゼミナール名称 | 日本語学?国語教育 |
研究テーマ | 日本語を母語とする学習者の言語運用能力を育成するために、日本語研究の成果をいかに国語科の学習に生かしていくかについて考えることをテーマにしています。 |
ゼミナール所属 | 国際コミュニケーション学部日本語学科 |
学習内容 | 日本語の研究はさまざまな側面から行われています。文字、表記、語彙、音声、文法、談話や文章の分析、コーパスを用いた研究、文化的な背景を踏まえた日本語の運用についてなどです。これらの研究はそれぞれの分野で素晴らしい成果を挙げていますが、小?中?高の国語科の学習との関連についてはあまり論じられることがありません。国語科は言葉について学習する教科なのに、このような状況にあることはとてももったいないことです。そこで、このゼミナールでは、日本語についてのさまざまな研究成果をどのように国語科の学習に生かしていくかを考えることを大きな目標にしています。
とはいえ、小?中?高の国語科の学習は日本語の研究を目的にしたものではありませんから、日本語研究の成果をそのままあてはめることはできません。そこで、国語科の学習内容や学習指導の方法などを知り、それらのどのような側面にどのような研究成果を生かせそうかをコツコツと考えていくことになります。具体的には、文学作品や評論文を教材として分析する際に、単に内容を読み取るだけではなく表現自体を解析することで解釈に説得力を持たせられないかを考えてみたり、スピーチをする時にこれまであまり触れられてこなかった音声学の知見を援用したり、文化的背景を踏まえて新しい国語科の学習内容を提案したりできるとよいと思っています。 そのためには、国語科教育と日本語研究の基本的なことをしっかりと身に付ける必要があります。ゼミナールの活動では、実際に中学校の国語科教科書に掲載されている教材を日本語学的な視点で分析したり、国語科教育や日本語研究についての基本的な文献を読んだりすることを通して、一人一人のゼミ生が自分なりの見方で国語科教育や日本語研究についての認識を深めて、自分なりの卒業研究のテーマを見つけていくことを目指しています。 |
ゼミ生の人数 | 2020年度…7名、2021年度…11名、2022年度…7名
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開講日時など | 毎週水曜日4限、5限 |
卒業論文?卒業研究 | 2023年度に初めて4年生までが揃いましたので、卒業論文の提出は今年度が初めてとなります。
そのため、過去の卒業論文の題目などを挙げることはできませんが、卒業論文の内容としては、国語科教育や日本語研究に関することを幅広く取り上げることができます。 |
教員紹介 | 1990年に筑波大学修士課程教育研究科を終了して、高等学校の国語科教員を10年間務めました。その後、文部科学省で教科書調査官として小?中?高の国語科教科書の検定の仕事に携わりました。2014年に文教大学に移り教員養成の仕事に従事しながら、平成29年版の小学校学習指導要領、平成30年版高等学校学習指導要領の作成に携わりました。2021年から専修大学でお世話になっています。
山下 直[専修大学研究者情報システム] |
[2023年4月掲載]